スクラム開発ってのが流行っている、というのでせっかくのBTS、Redmineを使って導入できないか?って調べたらプラグインがあるようなので導入してみた。
が、結構道のりは長かった。長かった。
ですので、多大な時間を労するのは、私だけで良いんです。これを見ている方々には、「ここは俺に任せてお前らは先に行け!」 と言わせていただきたいwww

阿呆なコメントはさておき。
この記事の目標は簡単にスクラム環境をRedmineに導入するプラグインRedmine Backlogsを簡単にインストールする事です。
たかがプラグインと思っていると躓きます。結構面倒です。というか、Redmineのプラグインは何かあると、すぐにRedmine本体が動かなくなりますから本当に困ります。
導入対象環境はBitNami Redmine Stack 2.1.2-0です。
最新のバージョンはBitNami Redmine Stack 2.1.2-2ですが、これへの導入は失敗しました。
なんせ、既存のプラグインすら動かなくなった、どころかログインはできるが、その後の画面がすべて404とかなにそれwww

なので対象環境はBitNami Redmine Stack 2.1.2-0です。間違えないように。
では早速。

まずは下準備。

  1. 必要なファイルをバックアップ
  2. 既存のBitNami Redmine Stackを一度アンインストール
  3. インストール先はファイルパスに空白が含まれないこと (ここではC:\BitNami\Redmineとして説明します)
  4. 新しいBitNami Redmine Stackをインストール
  5. バックアップから復元 (ただし、プラグインは復元しない)

という手順まで終えてください。
つまりクリーンな環境にインストールすることを前提とします。
インストール先は、前回と同じくファイルパスに空白が含まれない場所にします。
では早速。

(1) システムにパスを通します。システムのプロパティ->詳細設定->環境変数と進み、ユーザー環境変数に下記を追加します。

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RAILS_ENV=production
PATH=C:\BitNami\Redmine\ruby\bin;C:\BitNami\Redmine\imagemagic

PATHC:\BitNami\Redmineの部分はBitNami Redmine Stackのインストール先になりますので、適宜置き換えてください。
PATHは既存の値の後ろに追加することになります。従って、PATHの既存の値が

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C:\Program Files (x86)\Visual Studio 2005 SDK\2007.02\VisualStudioIntegration\Tools\Sandcastle\ProductionTools\;

なら、

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C:\Program Files (x86)\Visual Studio 2005 SDK\2007.02\VisualStudioIntegration\Tools\Sandcastle\ProductionTools\;C:\BitNami\Redmine\ruby\bin;C:\BitNami\Redmine\imagemagick

になります。既存の値の末尾に ; をつけてから、前述の値を追加することになります。終わったらOK->OKでプロパティを終了します。

(2) Ruby Development Kitをダウンロードします。このページからダウンロードします。最新版はDevKit-tdm-32-4.5.2-20111229-1559-sfx.exeになります。

(3) ダウンロードしたファイルを展開します。

このようなウィンドウが開くのでRuby Development Kitを展開したいフォルダパスを指定します。ここも空白が含まれるパスは避けた方が無難です。ここでは、C:\BitNami\Redmine\DevKitにインストールします。

(4) スタートメニュー->BitNami Redmine Stack->Use BitNami Redmine Stack でコマンドプロンプトを起動。以下のコマンドを順次実行。

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cd DevKit ruby dk.rb init 

すると、

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 Initialization complete! Please review and modify the auto-generated
'config.yml' file to ensure it contains the root directories to all
of the installed Rubies you want enhanced by the DevKit.

と出ます。
コマンドプロンプトはそのまま開いたままで。

(5) C:\BitNami\Redmine\DevKitconfig.ymlが生成されたはずなのでテキストファイルで開きます。

(6) 末尾にrubyのインストール先を追記します。rubyのインストール先はBitNami Redmine Stackの直下なので、

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- C:\BitNami\Redmine\ruby 

のように追記してください。

(7) 以下のコマンドを順次実行。

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ruby dk.rb install 

すると、

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[INFO] Updating convenience notice gem override for 'C:/BitNami/Redmine/ruby'
[INFO] Installing 'C:/BitNami/Redmine/ruby/lib/ruby/site_ruby/devkit.rb'.

と出ます。
コマンドプロンプトはそのまま開いたままで。
これでRuby Development Kitのインストールは完了です。
次にRedmine Backlogsをインストールします。

(7) 以下のコマンドを順次実行。

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cd ..\apps\redmine\htdocs\plugins
git clone https://github.com/backlogs/redmine_backlogs.git

(8) C:\BitNami\Redmine\apps\redmine\htdocs\pluginsの直下にredmine_backlogsフォルダがあるので、その直下のGemfileというファイルをテキストエディタで開きます。
(9) 40行目を下記のように変更します。

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- gem "gherkin", "=2.6.8"
+ gem "gherkin"

(10) 61行目を削除します。

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- gem "spork"
- gem "test-unit", "=1.2.3" if RUBY_VERSION >= "1.9"
- gem "timecop", '~> 0.3.5'
+ gem "spork"
+ gem "timecop", '~> 0.3.5'

(11) 以下のコマンドを実行。

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gem source --add http://production.s3.rubygems.org

このコマンドは実行する必要はありませんが、この記事を書いた時点で、gemのインストールパッケージを保持しているミラーサイトが死んでいたので、日本のIPからはインストールできませんでしたのでその回避策です。toyko-m.rubygems.orgがエラーを参考にさせて頂きました。ありがとうございます。

(12) 以下のコマンドを順次実行。gemを順次インストールします。bundleを使わないのはそれで失敗したからです。時間がかかるのでお茶でも飲んでてください。

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gem install timecop -v 0.3.5
gem install simplecov -v 0.6.0
gem install icalendar
gem install holidays -v 1.0.3
gem install holidays
gem install spork
gem install open-uri-cached
gem install prawn
gem install inifile
gem install spork
gem install ZenTest -v 4.5.0
gem install autotest-rails
gem install capybara
gem install cucumber-rails
gem install culerity
gem install database_cleaner
gem install hoe -v 1.5.1
gem install poltergeist -v 0.6.0
gem install rspec-rails -v 2.11.0
gem install rcov -v 0.9.11
gem install poltergeist -v 0.6.0
gem install redgreen

holidaysが2回あるのは意図的です。Redmine Backlogsの公式ページでのインストール方法説明ページ

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There is currently a known problem with the installer for the holidays gem (1.0.4). You can work around the problem by first installing an older version and then upgrading:

gem install holidays --version 1.0.3
gem install holidays

訳: holidays gem (1.0.4)のインストーラには既知の問題がある。まず古いバージョンをインストールし、それからアップデートすると上手く問題に対処できる。

と記載してあるためです。

(13) gemのインストールが上手くいきました。以下のコマンドを順次実行。

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bundle exec rake redmine:plugins:migrate RAILS_ENV=production
bundle exec rake tmp:cache:clear
bundle exec rake tmp:sessions:clear

この時点で、Could not find gem ~とか表示せず、Migrating redmine_backlogs (Redmine Backlogs)…**という表示から大量のログが出力されていたら成功です。Redmine Backlogsのインストールの下準備**が。

(14) 下準備が終わりましたので、Redmine Backlogsをインストールします。以下のコマンドを実行。

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bundle exec rake redmine:backlogs:install RAILS_ENV=production

すると、

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C:\BitNami\Redmine\apps\redmine\htdocs\plugins>bundle exec rake redmine:backlogs
:install RAILS_ENV=production
(in C:/BitNami/Redmine/apps/redmine/htdocs)
You are running backlogs v0.9.26, latest version is 0.9.26

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Redmine Backlogs Installer
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Installing to the production environment.
Fetching card labels from http://git.gnome.org...done!
Configuring story and task trackers...
-----------------------------------------------------
Which trackers do you want to use for your stories?
1. 繝舌げ
2. 讖溯・
3. 繧オ繝昴・繝
Separate values with a space (e.g. 1 3):

のような表示が出ます。文字化けしています。実は、BitNami Redmine Stack 2.1.2-2でインストールすると文字化けしていません。というのも、BitNami Redmine Stack 2.1.2-2からRuby Development Kitがデフォルトでインストールされるようになりました。その所為かもしれません。BitNami Redmine Stack 2.1.2-1は知りません。

(15) 文字化け部分は上からバグ、機能、サポートと表示されています。多分これは環境によって変わります。今回は新規インストールに等しいからかもしれません。これは後から変更できるので、とりあえず

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と入力します。すると、

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You selected the following trackers: 繝舌げ, 讖溯・, 繧オ繝昴・繝・ Is this corre
ct? (y/n)

と出るので、

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y 

(16) 下記の質問が表示されます。

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-----------------------------------------------------
Creating a new task tracker.
Please type the tracker's name:

とりあえず、

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Task 

と入力します。すると、

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You typed 'Task'. Is this correct? (y/n)

と出るので、

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y 

とすると、しばらく処理待ちになりますのでココアでも飲んで待ちましょう。(途中でEnterキーを押す必要があったかも…)

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Installation complete. Please restart Redmine.
Thank you for trying out Redmine Backlogs!

と出たら終了です。

(17) 最後の指示通り、Redmineを再起動します。Manager toolからRestart Allポチっとなって感じで再起動してください。

(18) Redmineにログインすると、スクラム統計ってのが見えるはずです。プラグインの設定から先ほどの文字化けしていたトラッカーの選択は変更できます。

以上で終了です。お疲れ様でした。
最新のBitNami Redmine Stackにインストールする、という目標は達成できました。

Redmineへのインストールはいろいろな方が挑戦していますが、普通のRedmineだったり、ALMiniumだったり、BitNami Redmine Stack2.0.X1.4.0とかだったりして挑戦する勇気や生贄が不足していました。
ですが、これでBitNami Redmine Stack 2.1.2-0へのインストールは大丈夫でしょう。

願わくばこの記事がお役に立てることを。